コーヒーのメッカ京都でプロの信頼と評価を得てきた

 
 カップから立ち昇るえも言われぬ芳香、苦味のなかに酸味とほのかな甘み、コクを感じさせる深い味わい・・・、上質なコーヒーは、ゆったりと穏やかで優雅なときを感じさせてくれます。日常の多忙な時間のなかでホッと安堵な気持ちを心に満たし、リフレッシュし、ゆとりを取り戻させてくれます。

 日本人が1週間に飲むコーヒーの量は平均11.13杯。そのうち家庭で飲むのは7.04杯、コーヒーショップや喫茶店が0.19杯、レストラン・ファミレスが0.12杯だそうです(全日本コーヒー協会、2014年)。また日本全体の年間コーヒー消費量は20年前の5倍にもなっているそうで、コーヒー愛好家はますます増えています。

 コーヒー通の人たちは「日本の珈琲のメッカは京都」といいます。京都には昔から美味しいコーヒーを出すカフェ、コーヒーショップなどの珈琲専門店が多いといわれてきました。また、都道府県別のコーヒー消費量の日本一は京都で、家庭で飲むコーヒーの量も多いようです。

 マルトシ珈琲は、コーヒー通やコーヒー愛好家の多い京都で40年間に渡り厳しいプロの目と舌を持つ珈琲専門店に自社焙煎コーヒーを卸し、熟達したプロが求めるコーヒーの味を作り続けてきました。コーヒーの目利きとして確かなコーヒー豆選びの目と焙煎技術が有名・老舗珈琲専門店の信頼を得、コーヒー通の評価を確固たるものにしてきたのです。

コーヒー作りの3つの考えで、スペシャリティコーヒーをさらに美味しく

 

 マルトシ珈琲のコーヒー作りについて、社長の新谷充弘さんは「珈琲の声を聞く、焙煎へのこだわり、焙煎の二重奏(マルトシ・クロス・ロースト)」と3つの考えを挙げます。  コーヒー豆は農作物で、最良の生産環境で栽培・収穫しても天候の変化などで、その年によって品質が異なります。また輸送や貯蔵などの際の品質管理よって同じ豆でも変化します。
 新谷さんは「私たちは、まず届いたコーヒーの生豆をよく見ます。色や艶、形だけでなく豆そのものが傷んでいないかなど、農園で収穫されてからマルトシ珈琲に届くまでを想像し、豆に語りかけ、その声を聞きながら焙煎機に火を入れます。例えば、少し硬い豆は蒸らしの工程をゆっくりと時間をかけて行い、水分量が多いと感じる場合は豆の様子を見ながら、しっかりと水分を抜く作業を経て焙煎をします。同じ産地の同じ豆でも変化する豆の状態を見極め、最良のコンディションにするのが焙煎士の仕事です」と言います。

 コーヒーにはトップスペシャルティと呼ばれる希少種から一般的なものまで様々あって、品種によって味や香りが大きく違います。そこで、それぞれの豆に合った適正な焙煎によって、さらにそのコーヒーが持つ魅力を引き出すことができます。コーヒーの声を聞き、豆の状態を見極めた最良の焙煎によって、より美味しい高品質のコーヒーが生まれます。

 トップスペシャルティを含め、世界にはスペシャルティコーヒーといわれる特別上質なコーヒーがあります。スペシャルティコーヒーは生産から精製、流通まで一貫したトレーサビリティー(追跡可能性)が明確で味がよく、一般的(標準的)なコーヒーと一線を画して品質に対するプレミアム(特別な価値への対価)が支払われて取引されるものとされています。

 そのスペシャルティコーヒーをさらに美味しく、その持ち味を最大限に引き出すために、マルトシ珈琲では40年間に渡る試行錯誤を繰り返し、焙煎技術とブレンドの知識を組み合わせたオリジナルの「マルトシ・クロス・ロースト」を開発しました。香りや味、コクなど産地独特の特徴や風味を持った高品質のスペシャルティコーヒーに合った焙煎を研究し、それぞれの豆に合った焙煎やそのときどきの豆のコンディションに最適な焙煎をしてきました。そして試行錯誤の結果、焙煎度合いを変えた2種の同じ豆をブレンドすることで、さらに深い香りと味を表現することに成功したのです。

栽培や収穫後にも農薬が使われる一般栽培(慣行栽培)のコーヒー

 日本では沖縄や石垣島、小笠原などで趣味的にごく小規模なコーヒー栽培が行われていますが、市販のコーヒーはほぼ全量が輸入されています。最近、有機栽培(オーガニック)コーヒーが日本にも輸入されるようになりましたが、一般的なコーヒーの栽培は慣行栽培(農薬や化学肥料を使う一般的な栽培方法)で行われ、生産者によって程度の差はありますが殺菌剤、殺虫剤、除草剤など多くの農薬が使われています。

 また、長距離輸送や長期貯蔵の間に発生する病虫害(小動物・虫による食害、腐敗、カビなど)を防ぐために殺虫剤や殺菌剤、殺鼠剤、防カビ剤などのポストハーベスト農薬(収穫後に病虫害を防ぐために使われる農薬)が使われているケースがほとんどです。ポストハーベスト農薬は栽培に使われる農薬に比べて数百倍から数千倍の濃度になることがあり、コーヒー豆に農薬が残留して輸入禁止などの措置をとられることも珍しくありません。

 また、焙煎前の乾燥したコーヒー豆(生豆)は農産物として輸入時に検疫を受け、虫、腐敗、カビなどが見つかると燻蒸処理されます。燻蒸には臭化メチルやシアン化水素、リン化アルミニウムなどが使われており、いずれも強い毒性を持っています。近年では、現地(輸出国)で燻蒸を済ませて、燻蒸処理証明書をつけて日本に輸入されるようになっていますので、ほとんどのコーヒーが燻蒸処理をされていると考えてよいでしょう。

環境保全・食の安全に配慮し、美味しいコーヒーを提供

 一方、有機JASマークの付いた有機コーヒーは、日本と同等性のある有機食品基準を持つ国の農園や工場、輸出業者を日本の登録認証機関が訪れて有機基準通りに生産され、ポストハーベスト農薬が使用されていないこと、輸出にあたって燻蒸処理をされていないことを確認します。農薬の乱用は土壌、河川や湖沼の水、地下水などの水質を汚染し、生息する多様な生物種を死滅させ、人の健康にも危害を及ぼします。「コーヒーの豆はおよそ200℃の温度で焙煎することで残留農薬が消えるから消費者への影響はない」という専門家もいますが、農薬を使う生産者やそれに触れる精製業者、流通業者などの安全も考慮すべきです。また、子どもや孫をはじめとした未来の世代に環境汚染のない持続可能な地球環境を残していきたいと願う人たちも大勢います。こうした環境保全・食の安全への世界的な関心の高まりから、有機コーヒーの生産が増えてきています。

 マルトシ珈琲では、こうした環境保全や食の安全に配慮し、美味しくて特徴ある豊かな味わいを持つコーヒーをほしいという人たちのために、またカフェインが苦手という人のために特別に有機JAS認証のレギュラーコーヒー、カフェインレス(デカフェ)コーヒーとカフェインレスカフェオレベース(液体)を商品化しました。

高い評価を受けるコスタリカの高地で栽培される有機コーヒー

 有機珈琲コスタリカ(オーガニック・ドニャ・イレアナ農園)はコスタリカ北部の高地ウエストバレーで最も標高が高い場所にあるドニャ・イレアナ農園で栽培されていいます。ドニャ・イレアナ農園のフェリペ・ロドリゲスさんはおよそ20年前、ある日本人から有機栽培を習いました。その後コーヒー栽培に取り憑かれ、10年前に農場をつくってコーヒー生産を始めました。農薬や化学肥料を使用せず、コーヒーチェリーの残渣(コーヒーの果実から除去した果肉)から堆肥をつくり、山の土に棲息する微生物、EM菌(Effective Microorganisms有用微生物群)、ボカシ肥料などの多様な有機肥料を使ってコーヒーを有機栽培しています。農薬を使わないので、病気や虫害予防には大変な作業が必要で、密植を避けて風通しをよくする、葉や幹から虫を手で取り除くなど、様々な工夫と大変な作業が必要です。

 その苦労の甲斐あって、コーヒーの木にたわわに実った赤い実(果実)を摘み取り、きれいな水と最新の精選機械を使って水洗処理(果肉を除去して中のコーヒー豆と取り出す)を行います。乾燥時に雨や露による劣化を防ぐために天日乾燥用ハウスの中で乾燥させます。脱穀設備(パーチメントという殻を除去する設備)も導入し、栽培から水洗処理、袋詰め、輸出まで一貫して有機認証基準をクリアした生産が行われています。
 標高が高く、厳しい自然環境・気候のなかで硬く引き締まったコーヒー豆が生み出され、COE(カップ・オブ・エクサレンス)などの品評会で毎年高く評価されています。

カフェインが苦手な人にもコーヒーの美味しさを知ってほしい!

 有機カフェインレス珈琲は、メキシコの南東部に位置するチアバス州のProduct Conservacion El Triunfoに加盟する79農園が生産する有機栽培コーヒー豆を、世界でも数少ない有機認証を受けたDescamex社有機デカフェ工場のマウンテンウォーター製法によって本来の香り、味、コクを失わずに97%のカフェインを除去しており、マルトシ珈琲はカフェインが苦手な人にもコーヒーの美味しさを味わっていただくことを目的に生豆を導入し、独自の焙煎によってさらなる美味しさを引き出しています。  また、この有機カフェインレス珈琲を使って、マイルドで味わい深い有機カフェオレベースも開発。より多くの人にコーヒーの美味しさ、魅力楽しんでいただきたいと考えています。

「美しい地球環境を後世に残すために有機珈琲を扱います。また、これまでカフェインが苦手だったという方のために、特別な技術でカフェインを95%除去した有機カフェインレス珈琲とそれを使ったカフェインレス・カフェオレベースも作りました」と新谷さんはコーヒーと未来への思いを述べています。

 持続可能な未来に向けて、独自の工夫で高品質有機コーヒーを生み出すマルトシ珈琲の有機珈琲コスタリカ、有機カフェインレス珈琲メキシコ、有機カフェインレス・カフェオレベースをぜひご賞味ください。

 

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伊藤雅文

伊藤雅文

2014年頃から有機野菜の生産地が増え、販路の拡大のために有機農産物の卸会社京都ベジラボを設立しました。日本では有機食品マーケットが小さくわずか0.2パ-セントです。欧米なみに20〜30パ-セントまで市場が拡大し、一般の食品店に有機野菜が並び、消費者が手軽に有機野菜を買えるような市場づくりを目指しています。