こんばんは、京都ベジラボブログ編集部です。
今回は生産者を訪ねるシリーズ。
京都府の北部に位置する丹後地方のエチエ農産をご紹介します。
京都の北部、丹後の自然で評価される米作り
日本海と山々に囲まれた自然豊かな丹後地方。原生林から湧き出る澄んだ水と昼夜の寒暖の差が高いため美味しい「丹後産コシヒカリ」が育つ地域です。
丹後産コシヒカリは、毎年評価されるお米の食味ランキングで好評かされているお米。
日本穀物検定協会が実施していおり、平成25年にとれた丹後産コシヒカリは3年連続11回目となる最高ランクの「特A」評価を取得しました。
全国的に知名度のある「新潟魚沼産コシヒカリ」と比べても引けを取らない粘りと甘みがある見事なお米になります。
獲得回数が2ケタとなるのは西日本こちらのお米の目だそうで、初めてだそうです。
お米のランキングについてはこちらの記事「意外と知らないおいしいお米の見分け方と保存方法」で紹介しています。
京都府京丹後地方は、環境づくりにもチカラを入れており、コウノトリが育む農法の田んぼとしても知られています。農薬や化学肥料を使わないことで沢山の生き物が共存し自然豊かな土地を守る「エチエ農産」。農家にしては手間のかかる農法ですが食の安全を考えれば消費者としてはありがたいことです。
生産者が農薬をできるだけ使わない理由
今回訪ねたエチエ農産では無農薬のお米以外にも、有機認証があるお米や無農薬のお米、そして野菜作りもしておられます。
代表の越江雅夫さんは、5年前から農薬を使わない農業をはじめたといいます。除草剤や農薬、化学肥料を使い作物の収量を増やすための農業を止め、収量はかなり少なくなるが自家堆肥を使って農薬を使わず、消費者の方に安全でおいしいと言ってもらえる様な野菜をつくりたい。そう考え今の栽培方法になりました。
きっかけは歯科学会で、歯が生えそろわない子どもが多くなった話を聞いたことだそうです。通常の子どもなら上下あわせて永久歯が28本あるそうなんですが、小児歯科を受診する子どもの1割以上に歯が生えそろわない症状が見られ、その原因に除草剤の影響が関係あるかもという話です。
農業で除草剤を使えば確かに手間がかからず作業も楽になります。しかし、それでいいのか?子ども達に安心しておいしい野菜を食べてもらいたい。そんな思いが、自家製の堆肥作りや有機の肥料、フェロモントラップなどの害虫対策などのこだわりに見られました。
寒さが厳しい京都丹後地方
毎年この時期雪が積もり圃場は白い風景が一面に広がります。雪の下は、温度が一定になり野菜の保存に適した環境になります。雪の下の水分の多い野菜たちは、寒さで凍りつかぬよう、その身を守るため水分を糖分に変え寒さをしのいでいます。糖分を蓄え野菜本来の甘みを感じるようになり、おいしい野菜になるというわけです。
しかし、この時期にしては今年は雪が少ないそうです。近年の環境変化の影響がここ京都丹後地方にも来ています。雪が少ないと昼夜の温度変化が出てしまい、霜が降りると野菜の葉や表面に傷みを作ってしまいます。傷みがある野菜は出荷できないそうです。実際の野菜の味には影響がないのですが見た目が悪いと商品にならない。今の農家が頭を悩ませる問題です。
こだわりの自家製堆肥
畑の傍らに土が盛ってあるのが見えます。これは無農薬のもみがらなどを発酵させ自家製の堆肥を作っているそうです。
広い畑で野菜を無農薬で栽培するのはかなりの労力を要しますがこれからも安心安全な米や野菜を届けてもらいたいと思います。
京都の伝統野菜「聖護院かぶら」を出荷
今は、聖護院大根の出荷が忙しい時期です。聖護院大根は京都の伝統野菜のひとつです。形は丸く肉質がとても柔らかいのが特徴。煮ても煮崩れしないので煮炊きもので食べられます。贅沢に聖護院大根のおでん等はいかがでしょうか?出汁をしっかりしみ込ませた聖護院大根は京都の冬の味覚として人気があります。
まとめ
いかがでしたか。京都丹後地方のエチエ農産を訪ねたお話をさせていただきました。越江さんはすべての作物で農薬をできるだけ減らして栽培しておられます。農薬を使わず手間のかかる有機栽培や農薬不使用などでおいしい農作物を届けたい越江さんのお話きき、少しでもその情報を皆様に発信できたらと努力していきたいと考えています。
ちょうど訪ねた前日にテレビ取材があったそうでこの日は問い合わせの電話が沢山ありました。お忙しいところありがとうございます。次回は、越江さんの作る野菜をご紹介します。
お楽しみにー

ベジラボブログ編集部

最新記事 by ベジラボブログ編集部 (全て見る)
- 2019年の夏・秋高原野菜の産地「長野」に行ってきました - 2019年2月16日
- 京の伝統野菜賀茂なす - 2018年9月20日
- 2018年夏季休業のお知らせ - 2018年7月31日
- 奥田農園の鳥取大栄”侍”スイカもうすぐ出荷です! - 2018年5月29日
- 2018年今年も春の訪れを感じさせる京たけのこの御案内 - 2018年3月17日